コラム

《実体験/少年サッカー》親が必死すぎて疲弊した小学生時代。自信喪失、試合が怖い。

サッカー分析家Tsubasa

今回の記事は、タイトルにもある通り、私が小学生だった頃の話です。

某県の強豪街クラブに所属していました。余談ですが、県大会の決勝戦に進出して、テレビ上映されたこともあります。

ちなみに、私は26歳の会社員です。

両親に恨みとかないし、むしろ様々な援助に感謝しています。

あくまで当時の感情や経験を淡々と書きます。少年サッカーに勤しむ子供の目線から、こういう親が理想的!というのを書いていきます。

小1~小2:サッカーが楽しい!

とにかくサッカーが楽しい時期。練習すればするほど上手くなる。「リフティング100回出来た!」「ドリブルうまくなった!」「試合で3点決めた!」など、些細な成長が嬉しかったです。

チームではレギュラーでした。とにかくドリブルが大好き。独力でドリブルを仕掛けて、ゴール前まで持ち運ぶことも。

市・県の大会にチームで出場すれば、優勝・準優勝の好成績を残しました。

両親はいつも、「絶対にプロになれるぞ!応援するから一緒に頑張ろう!」と優しく励ましてくれました。

小3~小4:親の競争心が高まる。それに応える形で成長。

この時期から親が厳しくなりました。同地域の4クラブで合同選抜チーム(各クラブから5人程度参加する)を結成して、試合に参加するようになります。私はその5人に選出され、合同選抜チームで活動を始めます。

各クラブの精鋭が集う選抜チームなので、レベルが高く、安定して出場機会を得られなくなりました。当時のチームメイトには、現在J3で活躍する選手とか、後にJクラブのユースに所属する選手が複数いました。

小学生のサッカーは8人制、GKを除けば試合に出られるのは7人。試合に出たり、出なかったりの日々が続きます。

次第に親の競争意欲が高まり、私に対する要求が厳しくなります。所属していたクラブ活動とは別に、外部のサッカースクールに通うように言われます。

当時のスケジュールは、クラブは週3回の練習+土日の試合、外部サッカースクール週2回という感じです。息抜きの時間が全然なく、少しきつかったですが、サッカー上達を最優先に何とか食らいつきました。

努力の甲斐もあり、小4時にはサイドアタッカーでレギュラーに定着。県大会ではベスト4入り、県外の強豪と試合して勝利したり、どんどん自信を深めていきます。

小5~小6:親に怒られるのが怖い。親の期待に応えられない。

結論から言うと、
全くサッカーを楽しめなくなりました…。

相変わらず合同選抜チームで活動する中、小学校5年生の時、他県の強豪クラブから転校生がやってきます。仮にA君としましょう。

これが悲劇の始まり!!

その転校生は超が付くほどの実力者で、転校後もちろんサッカー部に入り、すぐに合同先発チーム入りが決定。

超絶スーパーな選手だったので、すぐさまレギュラーを獲得しました。。。

と言うことは、
誰かがベンチになるわけですが、

それが僕です。

悔しくて悔しくて仕方なくて、「自分がA君に勝てる部分はどこだろう?」と分析・改善を繰り返しました。

ただ、半年以上経っても、レギュラー奪取どころか、差が広がるばかり。

その頃からでしょう、試合に来る度に親がイライラする様になり、怒られることが多くなりました。

で、その”怒られる”という行為がめちゃくちゃ怖かった。試合の帰り、父親と車で二人きりの時はもう地獄。明らかに不機嫌で、イライラしてる様子。車に乗ってもなかなか出発せず、尋問が始まる。

ベンチで試合に出れない日は、「なんでお前がベンチに座ってる姿を観ないといけないんだ!」「これだけお金掛けてやってるのに情けない!」と言われ。

試合に出れば、A君の方が上手いわ。努力足りてないんちゃうん?」「なんでそんなプレーしか出来んの?プロなれるん?」「もっと泥臭くやれよ!」「こんなんやったら観に行くだけ無駄やな」など。

もう本当に、試合に親(特に父親)が来ることが、嫌で仕方なかったですね。試合会場で親の車を見つけた時なんて、冷や汗が出て、動悸がするほどでした。

私を叱り泣かせたことが母親にばれると父親が怒られるので、家に到着する5分前くらいから突然父親がやさしくなります。お菓子とティッシュを渡され、「いい加減泣くのやめろ」と一言。

家に到着すると、車を降りる前に、「おい、パパが怒ったことをママに絶対に言うなよ。」と釘を刺されます。

家に帰ってからも地獄です。

まるで人権がない!

疲れ果ててゴロゴロしたら、「お前に休みなんていらないだろ(笑)」と。ゲームをしてたら、「下手くそなんだからゲームなんてせずに練習しろ」と。何か不満や要望を伝えると、「サッカーで活躍してから言え」と。

何をしててもサッカーのことを持ち出され、落ち着ける時間が全然ない。「サッカーが下手な奴に、家での人権はない!」と言わんばかりに。

そして小6のある日、父親が「メンタルが弱いからレギュラーになれないんだ!」と過去最大レベルに激昂。そこから様々な無理強いが始まります。

  • 空手を習うこと。(20時~22時、親の送迎なし)
  • 毎日サッカーノートを書くこと。(親に提出してコメント貰う)
  • 毎日2時間、自主練習をすること。(練習内容を毎日報告する)
  • 試合中に10回は声を出すこと。(自己主張が病的に苦手だったので)
  • 色々な本を読まされる。(本を読んで勉強しなさい的な)
  • 8時には自分の部屋に戻ること。(孤独=メンタル強化らしい…)
  • ゲーム禁止(とにかく練習!)
  • 友達と遊ぶことを禁止(とにかく練習!)

いやあ、これはしんどかったですね。特に、空手。「なんで小6から空手やねん!ただでさえ忙しいのに!」って感じでした。

まあ、そんなこんなで親に怒られないように努力を継続するも、最後までずっとベンチでした。思い返すと、本当に苦しい日々だったなと。

弟との比較もきつかった

実は私には2歳下の弟がいまして。で、その弟はサッカーが上手なんですよ。

弟は小3の時に小6の試合に出場したり、県トレセンの常連だったり、キャプテンで県大会優勝したり。同学年でレギュラーすらなれな僕とはレベルが違いましたね。

弟と一緒に試合に出たこともあり、弟が得点を決め、私は何も活躍せず途中交代。

もう地獄でしかない!

帰りの車中では、「お兄ちゃんなのに情けな(笑)」「まじで恥ずかしくないん?」「なんのためにサッカーやりよん?」など言われた記憶があります。

当時の私は、もちろん悔しいですけど、それ以上に「兄弟だからって何?別に弟が上手でも僕と関係ないじゃん」と思ってました。

《子供目線の考察》親はこうあるべき!

親ができることって、意外と少ないと思っています。私が思う「親が子供にしてあげられること」を、4つほどピックアップしてみました!

助言=OK、罵倒=NG

助言はOKですが、罵倒は絶対NGです!

想像すれば分かると思いますが、罵倒は子供の自信を奪うだけです。

「○○すればもっと良くなるかもよ!」「△△の練習してみたらどう?」

感情的にならず、冷静に。
建設的なアドバイスを心掛けましょう!

兄弟と比較しない!

兄弟との比較、これも絶対NGです!

比較していいことはありません。これまた子供の自信を奪うだけです。

また、比較して競争心を過剰に煽ることで、兄弟仲が悪化する懸念もあります。

兄弟それぞれに個性があります。得意・不得意も異なります。それぞれの個性を尊重してあげましょう!

家庭にサッカーを持ち込まない!

サッカーでイライラしても、家庭でぐちぐちと子供に不満をぶつけるのは辞めましょう。

子供が不甲斐ないプレーを見せれば、親として腹が立つのも十分に理解できます。

ですが、不甲斐ないプレーを見せることって、そんなに悪いことでしょうか?

子供は馬鹿ではないので

無理強いしない!

「毎日○○をやれ!」「もっと努力しろ!」「遊んでばかりじゃなくて練習しろ!」

そんな風に、無理強いするのはNGです。

少し考えてみてください。

会社で上司から高圧的に「○○やっとけ!」と言われれば、例えそれが正しくてもムッとしませんか?

やらされ努力自発的努力では、どちらが成長に繋がるか、誰が見ても明らかです。

そうなると、親ができることって、きっかけ作り・情報提供くらいだと思うのです。

子供の自主性を育てることに専念すれば、無理強いなんてする必要ありません。

まとめ

ここまで色々と書き連ねましたが、いかがだったでしょうか。

その当時、親には親なりの考えがあり、子供である私を思っての行動だったことはもちろん理解しています。

お金、時間を費やしてくれたことに感謝もしています。

なので、全然恨みとかはないですし、今では親子仲は極めて良好です!

ただ、当時、苦しかったことは事実ですし、「こんなのおかしい!」と不満を抱えていたこともまた事実です。

同じような境遇に置かれる子供•親御様がいるのであれば、この記事が何かの参考になれば幸いです。

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