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2024年6月13日、バイエルンミュンヘンは日本代表DF伊藤洋輝を完全移籍で獲得したことを発表した。移籍金はおよそ50億円と言われており、伊藤に対する期待度の高さが分かる。
Embed from Getty Images2023-2024シーズン、躍進したシュトゥットガルトで主にCBの一角を担い、チームのブンデスリーガ2位フィニッシュに大きな貢献を果たした。
Embed from Getty Images日本代表での活動に目を向けると、2022年カタールW杯に出場するなど、常連メンバーに定着した。まだ25歳と若く、2026年W杯への出場も期待される。
本記事では、伊藤洋輝のプレースタイルや経歴、プロフィールなどを解説する。
プロフィール
Embed from Getty Images- 所属クラブ:バイエルンミュンヘン
- 生年月日:1995年5月12日 (25歳)
- 出身地:静岡県浜松市中央区
- 身長 / 体重:188cm / 81kg
- 利き足:左利き
- 結婚:既婚
経歴 / 成績
Embed from Getty Images- 2018 ジュビロ磐田 (JPN)
→1試合0G0A - 2019 名古屋グランパス (JPN)
→2試合0G0A - 2020 ジュビロ磐田 (JPN)
→37試合2G0A - 2021 ジュビロ磐田 (JPN)
→20試合2G0A - 2021-2022 シュツットガルト (GER)
→29試合1G1A - 2022-2023 シュツットガルト(GER)
→30試合1G1A - 2023-2024 シュツットガルト(GER)
→26試合0G2A
現代型CBに適するプレースタイル
正確な左足のロングフィード
Embed from Getty Images最大の持ち味は、左足のロングフィード。前線の選手が動き出すタイミングに合わせて、ピタリと正確なボールを届ける。
バックスピンを掛けるような蹴り方が特徴的で、滞空時間が長く、柔らかいボールを蹴ることができる。パスを受ける選手は、とてもコントロールしやすいだろう。
左3CBの位置で先発することが多い伊藤。自陣左でボールを受けると、体を開いて左足の前にボールを置く。センター、右サイド、左サイド、どこへでも正確なボールを供給することが可能。体を開くような蹴り方 (同サイドへのパス)、体を縮まらせる蹴り方 (逆サイドへのパス)、ニュートラルな蹴り方 (センターへのパス)、コースによって蹴り方を変えている。
2023-2024シーズン、セール・ギラシ (現:ドルトムント)やデニズ・ウンダフ (所属元:ブライトン)をめがけたロングフィードを積極的に狙う姿が印象的だった。ブンデスリーガ2位に躍進したチームで、伊藤のロングフィードは、攻撃における重要なオプションになった。
新天地バイエルンミュンヘンは、世界屈指の強力攻撃陣を有するクラブ。クラブは伊藤のロングフィードを高く評価しており、獲得理由の一つとして挙げている。チームにおいて、有効な攻撃のオプションとなる可能は大いにあるだろう。
守備力の高さ
Embed from Getty Images守備能力が非常に高く、高い強度を誇るブンデスリーガでも、各国代表級のストライカーに対して互角以上の戦いを繰り広げた。
身長188cmの恵まれたサイズを活かし、肉弾戦やエアバトルにおいて強さを発揮できる選手。さらに、大柄ながら動ける選手であることも評価点が高い。スピードがあるため、相手選手に振り切られるような場面は少ない。
体の柔軟性と可動域の広さが日本人離れしている点も特筆すべきだろう。体の無理が効くため、無理な体勢からでも足を延ばして、ボールにアタックすることができる。
相手アタッカーとの1vs1の局面における、スライディングの技術は世界屈指のレベルにある。スピードのあるWGと対峙する際、相手が縦に突破を仕掛けて大きく蹴りだしたタイミングで、巧みなスライディングでボールへのアタックを図る。タイミングが抜群のため、ファールを取られることは滅多にない。スライディング後の起き上がりも早く、すぐに味方へパスを繋ぐ。
ファウルの少なさにも着目したい。footystatsによると、2023-2024シーズン、26試合に出場して受けた警告はレッドカード0枚, イエローカード1枚という驚くべき数値を記録した。さらに、ファウル数はわずか16。
足元の技術の高さ
意外と知られていないが、伊藤洋輝は元々ボランチの選手。ジュビロ磐田所属の2020年、当時監督のフェルナンド・フベロにコンバートされたことを経緯にCBとしてのキャリアを歩み始めた。CBとしてのキャリアは現時点でも5年ほどしかないのは驚きである。
そのため、足元の技術の高さがCBの選手においては突出している。相手から激しくプレスを受ける状況でもビルドアップを難なくこなす。
技術の高さゆえにプレーに余裕がある。そして、視野が広く遠くの状況まで把握することが可能。鋭い縦パスや効果的なフィードで攻撃の起点となるプレーを得意としている。
また、技術の高さを活かした攻撃参加は強みだろう。相手を押し込む展開では、高い位置を取り、積極的な攻撃参加を見せる。サイドを駆け上がり左足での高精度クロス、ゴール中央でボールを受けてパンチ力溢れる強烈なシュートが得意だ。
代表歴
Embed from Getty Images小学校卒業後、ジュビロ磐田U-15に加入。以降、大型ボランチとして将来を嘱望され、世代別日本代表の常連メンバーだった。
プロ入り後は、壁にぶつかった。当時ジュビロ磐田の監督を務める名波浩からボランチとして失格の烙印を押され、不遇の時期を過ごした。結果的に、2020年東京五輪への出場を逃した。
Embed from Getty Images2020年、21歳の伊藤は当時J2のジュビロ磐田でCBにコンバートされ、レギュラーを獲得した。これを契機に、キャリアが加速度的に好転する。翌年、ブンデスリーガのシュツットガルトへ加入。初年度からレギュラーを獲得し、残留を争うチームの1部残留に貢献。その活躍が評価され、2022年カタールW杯のメンバーに選出された。以降、日本代表の常連メンバーとして定着している。
まとめ
今回は日本代表ディフェンダー、バイエルンミュンヘン所属の伊藤洋輝のプレースタイルなどを紹介した。
レヴァークーゼンに優勝を明け渡したバイエルンミュンヘンを来季優勝へと導く活躍に期待したいところだ。
最後までご覧いただきありがとうございました。