メンタルの強さは、サッカーにおける最重要事項の一つだと言われる。これまで数々の日本人選手が世界のビッグクラブで活躍してきた。
インテルに所属した長友佑都、ACミランでプレー経験を持つ本田圭佑、元日本代表主将の長谷部誠、リヴァプールFC所属の遠藤航、アーセナル所属の富安健洋など。彼らより技術が高い選手はほかにもいるだろう。トップレベルまで上り詰める選手と、そうでない選手では何が違うと言うのだろうか。
その要因の一つは、メンタルだと考える。とはいえ、メンタルの強さに対するアプローチは選手それぞれ異なる方法を持つ。今回はメンタルを強くするという観点から、おすすめの本を紹介する。あなたがメンタルを強くするための助けになれば幸いだ。
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心を整える。勝利をたぐり寄せるための56の習慣 (長谷部誠)
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主将としてW杯3大会連続出場、ドイツブンデスリーガ通算383試合出場など、日本サッカー史に残る最高のボランチ。そんな長谷部誠選手の特徴は、ずばり”メンタリティ”の部分にある。選手としてずば抜け武器を持っているわけではない彼が、なぜ40歳まで世界最高峰のブンデスリーガで活躍し続けられたのか。そして、歴代の監督から重宝され続けたのか。本書では、彼のサッカーに対する姿勢や、日々の習慣、考え方などを存分に紹介している。
リセットする力「自然と心が強くなる」考え方46 (酒井宏樹)
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「僕はあまりメンタルの強い選手ではないです」と語る。柏レイソル時代、コーチから「酒井は心が一番弱いのが課題だ」と指摘された。代表ではザッケローニ監督から「ピッチの上でゴメンと言うな」と指摘されたこともある。そんな酒井宏樹だが、フランスの強豪マルセイユで5季に渡りプレーし、3度W杯に出場した。いかにしてメンタルの弱さを克服し、世界と渡り合ってきたか。本書には、メンタルが弱くても、重圧に負けないノウハウが詰まっている。
ウチダメンタル 心の幹を太くする術 (内田篤人)
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著者の内田篤人だが、実は緊張やストレスに弱いタイプだそう。鹿島時代、緊張が原因の嘔吐に悩まされたこともある。そんな彼が、W杯やドイツブンデスリーガ、CLなどの大舞台で活躍できた要因として、メンタリティの安定感が挙げられる。下記のように語り、メンタルに対して独自の理論を持っている。彼の考えるメンタルの強さに興味を持った方は、ぜひ読んでみてほしい。
「メンタルは「強いか、弱いか」で考えるのではなく、「上下」の振れ幅で考えること。これは「感情の波(起伏)」を意味していて、「感情が乱高下する選手はプレーの波も激しくなる」(『ウチダメンタル 心の幹を太くする術』抜粋)
[メンタルモンスター]になる。(長友佑都)
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長友佑都
インテルミラノに7シーズン所属し、通算170試合に出場。日本代表としては、前人未到の4大会連続W杯出場を果たした。
この男と言えば、やはりメンタルの強さが世界トップレベル。不安やプレッシャー、自信のなさを乗り越え、ピッチで本来の実力を十二分に発揮する。批判や挫折、苦しさを前に進むエネルギーに変換して、努力を続ける。折れないメンタルで、困難を薙ぎ倒し前に進み続けるストロングスタイルのメンタリティと言える。本書では、そんな長友佑都のマインドや行動、習慣など、様々な学びを得ることが出来る。困難を乗り越え、前に進む勇気が欲しいあなたにおすすめしたい珠玉の1冊。
批判にさらされる弱いメンタルに劇的に効く アスリートの言葉―スポーツメンタルコーチが教える“逆境”の乗り越え方
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冒頭でも述べた通り、サッカーにおいてメンタルは極めて重要だ。メンタルを強くするアプローチの一つとして、"言葉の力"がある。あなたも、弱気、不安、挫折など負の感情に飲まれそうな時、誰かの言葉によって前に進む勇気を得た経験があるのではなかろうか。本書では、"言葉"という観点からメンタルについて語っている。サッカーをしている方だけでなく、ビジネスマンなどあらゆる方にお勧めしたい1冊だ。
「マイペース」が引き出す可能性 ~常に自分らしくいられる簡単メソッド~
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遠藤保仁という男、常に冷静な立ち振る舞い、まるで緊張とは無縁のように見える。緊張感は知るPKの場面で、冷静沈着なコロコロPKを蹴る勇気。あるインタビューで、「僕は緊張しないですね。サッカーでは、ないです」と語っている。どうやら本当に緊張していないらしい。この本では、そんな緊張とは無縁の彼の思考や行動を詳しく知ることが出来る。とても真似できるものではないかもしれないが、是非読んでみてほしい。緊張に弱い方、パニックになりやすい方、自身がない方にお勧めしたい1冊。
吉田麻也 レジリエンス――負けない力
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吉田麻也
欧州サッカー市場における日本人CBの評価を高めたパイオニア。イングランドプレミアリーグで日本人最多の154試合に出場した実績を持つ。
サウサンプトンでは、激しい競争の中でベンチやベンチ外に追いやられることも度々あった。しかし、最終的には監督やチームメイトに信頼を獲得し、レギュラーを獲得して見せる。転んだら強くなって起き上がる精神で、成り上がってきた。本書は、苦境や挫折に直面して、心が折れてあきらめそうになっている方におすすめしたい。きっと何かヒントを与えてくれるはずだ。
中澤佑二 不屈 (中澤佑二)
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中澤佑二
日本代表通算110試合出場(歴代8位)、J1通算593試合出場(歴代4位)を誇る元プロサッカー選手。恵まれた体格とジャンプ力を活かしたヘディングが特徴的。
彼ほど、"苦労"、"努力"という言葉が似合うサッカー選手は他にいない。高校卒業後、無名ながら単身ブラジルに渡る無謀さ。帰国後、母校の練習試合に高校生と称して参加し、ヴェルディとの練習生契約を勝ち取る異常なほどの執念。プロ入り後は、揚げ物を一切食べないなど、全てをサッカーに捧げるストイックな生活を送った。目の前に立ちはだかる壁を、常人離れした努力で乗り越えてきた中澤佑二。本書では、そんな彼の生きざまや考え方に触れることが出来る。
俺しかいない (堂安律)
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堂安律
2022年W杯、ドイツ(GL初戦)とスペイン(GL3戦)を相手に得点を記録。GL首位突破の立役者。現在、ドイツブンデスリーガのSCフライブルクに所属。
「海外で成功するために必要なものは、メンタルでしょ。」
「逆境大好き人間」
「あそこは俺のコースなので」
「自分が一番うまいと思ってピッチに立たないダメなんで」
堂安律と言えば、数々の強気発言やビッグマウスで有名だ。上記の言葉は、その一例である。本書のポイントは、そんな発言の裏に隠された彼の本音や考え方に迫っている点だ。堂安律という一人のサッカー選手の考え方や生き方に関心のある方にお勧めしたい。
メンタルの重要性を理解しよう
ここまでメンタル関連のサッカー本を紹介してきましたが、いかがでしょうか。
メンタルを強くすることは、あらゆるパフォーマンスの向上につながり、能力を十二分に発揮できるようになるでしょう。
興味・関心のある本が見つかったら、ぜひ手に取って読んでみてください。
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